練習方法

和音がきれいに聞こえるためのコツや練習方法

ピアノは管楽器や声楽などとは異なり、一人で和音を奏でられる楽器です。

和音は音の重なりが美しいハーモニーとなり、曲の華やかさや重厚感を引き出します。そんな和音は曲の重要な構成要素の1つでもあるため、きれいに響かせたいものですよね。

しかし、ピアノ演奏に慣れていない人にとっては和音がバラバラになってしまったり、きれいに聞こえなかったりすることも多いでしょう。

そこで今回は、和音がきれいに聞こえるためのコツや練習方法などをご紹介します

和音がきれいに聞こえない原因は?

和音は2つ以上の音を重ねて奏でる音です。その和音がきれいに聞こえないのは、それぞれの音のバランスやタイミングがバラけているからと言えるでしょう。

音和の少ないバラード曲などではきれいに聞こえるのに、3和音、4和音、それ以上重なる和音が出てくるアップテンポの曲ではバラバラになってしまうということも少なくありません。

黒鍵がたくさん出てくる難しい曲になるにつれ、音を1つ1つ確かめるのが大変ですし、テンポが速いならなおさらです。

また、指に力が入りすぎていたり、一部の指だけが浮いてしまっていたりということも原因の1つです。鍵盤がきちんと抑えられていないとバラつきのある和音になってしまいます。

和音をきれいに弾くコツや練習方法

和音がバラバラになるのは初心者ならではの悩みでもありますが、中級者、上級者でも和音の響きをきれいにすることは単純なことではありません。

しかし、コツをつかめば統一感のあるきれいな和音が弾けるようになりますので、ぜひ以下のコツや練習方法を参考にしてみてくださいね。

和音のコツや練習方法1:1音ずつバラバラに弾く

和音を構成する音を正確に把握するためにも、和音の音を1つずつバラバラに弾いてみましょう。その際、楽譜に指の番号が振ってある場合はその通りに弾いてください。

次に低い音から順番に音を重ねて弾きます。

例えば「ドミソ」なら「ド」を伸ばしたまま「ミ」、それも伸ばしたまま「ソ」と弾きましょう。全音を伸ばしたそのタッチの感じを覚えてください。

今度はバラバラではなく和音で先程のタッチを思い出して弾いてみましょう。音のバランスやタッチの深さ、鍵盤を押さえる位置などがベストの状態になっているはずです。

このように1音ずつバラバラに弾くと、バランスのよい手の形や押さえ方が身につくようになります。

和音のコツや練習方法2:掴むような手の形を作る

和音を弾く際の手の形は、モノを掴むようなイメージをすると良いでしょう

和音を弾く際、音を同時に鳴らすことを意識しすぎて手がガチガチになってしまう人も多いようです。このような弾き方では和音はきれいに鳴らせても、曲中に和音が出てきた時に上手くつながらないということも考えられます。

よくピアノのレッスンでは、手の形を「卵を軽く握るように」という表現をすることがありますが、和音を弾く際も同じイメージを持つと良いでしょう。

分かりづらいと感じる人は、コップを掴むときの手をイメージしてみてください

このようなイメージは、指先に均等の圧力をかけるのと同時に、鍵盤に全ての指がピタッとつくようになるため、指が浮いてしまうのを防ぐ練習になります。

和音のコツや練習方法3:指の強さバランスをコントロールする

親指、人差し指、中指、薬指、小指。それぞれ指の長さも力の強さも異なりますよね。

それを黒鍵、白鍵のデコボコしたところにバランス良く抑えるとなると、絶妙なコントロールが必要になるのは明快です。

そのため、意識的に弱い指、強い指の強さのバランスを取る必要があります

具体的には、強く弾きづらい薬指と小指を強化し、強く弾きがちな親指と人差し指を控えめにすること。単純ですが頭で理解するのと実践するのでは大きく異なります。

とはいえ、意識を集中させることで不思議とバランスが取れるようになってくるものです。

また、曲の中で際立たせたい和音の音が出てくることがあると思います。強調したい音は大きめに、静かに鳴らしたい音は弱く弾くという応用も効くようになるでしょう。

和音のコツや練習方法4:脱力を身につける

先にも少し触れたように、初級者にありがちなのは手に力が入りすぎてしまうこと。

「この音をはずさないように弾くんだ!」という意識が先行して力んでしまい、正しい音は出せても美しいハーモニーが生まれないことはよくあります。

ピアノは誰でも叩けば音は出ますが、音楽を奏でるとなると力だけではうまくいきません。きれいな和音を弾くためにも、脱力を身につけることが大切です

脱力と言われてもイメージが湧かない人も多いと思いますが、考え方は簡単。指先だけにエネルギーを集中させることです。ガチガチになってしまうのは肩や肘、手首に力が入っていることが原因でしょう。

そのため、指先以外の力を抜くことが重要です。脱力するにはある程度の慣れが必要なので、まずは和音を弾いたまま手首をやわらかく上下に動かしてみたり、動画を撮って肩が上がってしまっていないかを確認したりと工夫をしてみましょう。

和音のコツや練習方法5:和音を弾く一瞬前に集中する

きれいな音を響かせる和音の弾き方は、上記の1〜4のコツや練習方法を実践してみると身につくでしょう。

しかし、曲の流れをくみして和音をきれいに弾けることが目標のため、これだけでは不十分です。実際に曲中の和音をきれいに弾くには、和音を弾く一瞬前に集中することを心がけると良いでしょう

一瞬前とはほんのわずかな間ですが、ここで手の形を整え、指の強弱バランスを頭で判断する必要があります。この準備ができていないと和音がバラバラになり、曲の流れを妨げてしまうことも。

まずはスローテンポで練習し、和音をきれいに弾く実践を積んでみてください。

きれいに聞こえるかチェックも大切

自分が弾いた和音がどんな響きになっているかをチェックすることも大切です。

そのためには、しっかりと自分のピアノの音に耳を傾けることが重要。「いまのは音のバランスが悪いな」とか、「下の音が強すぎたな」とか、「真ん中の音が鳴っていないな」などと、和音それぞれの音をチェックしてみてください

自分での判断のほか、周囲の人に聞いてもらうのも効果があります。レッスンを受けている場合は先生に、受けていない場合は家族や友人でもOKです。「いまの音どうだった?」と聞いてみて客観的な意見をもらいながら上達を目指しましょう。

また、美しいハーモニーのバランスを知るのも良い方法です。例えば有名なピアニストの演奏を聞いてみるとか、先生に弾いてもらうとか、お手本となる演奏で和音のハーモニーがどのように響いているのかに耳を傾けてみましょう。

自分が弾く和音との違いはどこなのかを探って耳を鍛えるのもおすすめです。

訓練を積んで和音をきれいに響かせよう!

和音がきれいに聞こえるためのコツや練習方法を紹介してきましたが、いかがでしたか?

1〜5で紹介したような方法で訓練を積むとだんだんとバラけずに和音が弾けるようになるでしょう。

もちろん、まだ楽譜を見てすぐ弾ける段階ではないという人は、譜面をしっかりと読み、音をさらうことも重要です。いちいち音を確認しなくても音符の並びを見るだけでどんな和音かを判断できれば、さらにスムーズに練習できますよ。

和音はメロディーを美しく奏でる伴奏でもあり、感動を与えます。ぜひたくさん練習して美しい和音を奏でてみてくださいね。