コード進行

トニック、ドミナント、サブドミナントとは?

コードを学習していくうえで必要になってくる様々なコードの種類を、ここまでで一通り解説してまいりました。

メジャーコード、マイナーコード、セブンスコード、sus4(サスフォー)、dim(ディミニッシュ)、aug(オーギュメント)に重点を置き、ここまで。してきましたが、これらを使ってこの先、「コード進行」という曲の進行法を、コードを使った楽曲づくりや、曲に使われているコードを紐解いていくという作業で学んでいきたいと思っています。

それに先立って、「コード進行法」で必要になってくる要素の一つである、「トニック」、「ドミナント」、「サブドミナント」といったものを性質、特徴、用語とともに解説していきたいと思います。

「トニック」とは

スケールにおける第1音のことを「トニック」と呼びます。第1音を根音とした差三和音のことを「トニックコード」と呼びます。ローマ数字の「Ⅰ」で表わされることが多いです。ハ長調で言うところの、「C」のコードになります。日本名では、「主音」と呼ばれる音のことを指し、スケールの名前につく音です。

「トニック」の性質としては、非常に安定している音で、響きも違和感なく、耳障りもスムーズな音です。そして、その調の中で一番重要なコードになります。ほとんどの楽曲が、トニックで始まり、トニックで終わります。安定した音から始まり、安定した音で終止すると、曲にもまとまりが出ます。

「トニック」の特徴としては、「トニック」の後には、どのコードにも進むことが可能となります。逆にどのコードからでも、「トニック」に進むことが可能となり、そのどのパターンでも終止形として成り立つことが可能です。

とにもかくにも、オールマイティに扱えて、強い安定感があることが、「トニック」の性質と特徴になってきます。

「ドミナント」とは

スケールにおける第5音のことを「ドミナント」と呼びます。第5音を根音とした三和音のことを「ドミナントコード」と呼びます。ローマ数字の「Ⅴ」で表わされることが多いです。ハ長調で言うところの、「G」のコードになります。日本名では、「属音」と呼ばれる音のことを指します。

「ドミナント」の性質としては、非常に不安定な響きを持っています。ドミナントコードで響きを聞くと、特に、不安定感が増すので、何かの途中な感じがし、宙ぶらりんといった言葉がしっくりくるかと思います。「トニック」とは、真逆な性質を持っています。

「ドミナント」の特徴としては、次のコードに進みたいという不安定感があるので、「トニック」に進むと非常によくまとまります。曲の途中で使うことが効果的です。「トニック」が安定した響きを持っているのに対し、「ドミナント」の不安定感が、単調な安定感の中に入ってくることで、曲全体で見た時に、単調ではなく、色がついて、面白みや表現の豊かさが伴ってくるともいえるでしょう。

「サブドミナント」とは

スケールにおける第4音のことを「サブドミナント」と呼びます。第4音を根音とした三和音のことを「サブドミナントコード」と呼びます。ローマ数字の「Ⅳ」で表わされることが多いです。ハ長調で言うところの、「F」のコードになります。日本名では、「下属音」と呼ばれる音のことを指します。

「サブドミナント」の性質としては、「ドミナント」と若干似ていて、一時的に不安定になる性質を持ち合わせています。一時的に不安定なので、回避する方法があります。それは、特徴の所でかいせつすることとしまして…。

「ドミナント」は完全に不安定だったのに対し、「サブドミナント」は一時的に不安定という言葉が一番しっくりきます。というのも、「サブドミナント」は、不安定は不安定なのですが、少しは安定感が残っており、耳に入ってくる響きも、そこまで不安な感じがしません。しかし、すっきりしているという印象でもありません。「サブドミナント」という名前の通り、「ドミナント」のサブ的な、副的な性質を持っています。

「サブドミナント」の特徴としては、どこのコードでもよいわけではなく、「トニック」に進みたがる傾向があります。「サブドミナントコード」を、セブンスコードにすると、その傾向はさらに強くなります。「トニック」に進むことで、「サブドミナント」は効果的に生き、「サブドミナント」としての力を発揮します。そして、完全な終止形を確立することができます。終止形のパターンについては、また次項以降の所で解説していきます。

主要三和音

和音には、「主要三和音」と呼ばれる重要な和音が3つあります。

「主要三和音」は、ここまでに解説してきた「トニック」、「ドミナント」、「サブドミナント」のことを表し、ハ長調(Cmajor)においては、C(ド・ミ・ソ)、F(ファ・ラ・ド)、G(ソ・シ・レ)となります。「主要三和音」をコードで表わすと、C・F・Gになるということです。

この「主要三和音」を使いこなせれば、この三和音だけでも楽曲を完結させることができます。最低限、「主要三和音」の構成音と、度数を覚えておくと便利ですね。

ちなみに、この「主要三和音」は、先ほどまで解説してきた「トニック」、「ドミナント」、「サブドミナント」の性質から推測されるように、単体ではコード進行ができません。それぞれの性質を理解したうえで、組み合わせることにより、コード進行がスムーズになり、終止形も確立され、コード進行が成り立つことになります。

「主要三和音」以外の、Ⅱ、Ⅲ、Ⅵ、Ⅶ、(ハ長調における。D、E、A、Bのコード)は、「副三和音」と呼ばれます。これらが重要でないわけではなく、「副三和音」まで巧みに扱えるようになると、コード進行や、伴奏付けにもグッと色が出て、多様化してきます。「主要三和音」のみの、コード進行や伴奏付けですと、かなり単純な形になり、童謡のような仕上がりになりがちです。

「主要三和音」、「副三和音」も併せて覚えておくとよいでしょう。

まとめ

「トニック」、「ドミナント」、「サブドミナント」は主要三和音と呼び、重要なコードになってくること、それぞれの性質や特徴などを解説してきましたが、どれも、実際に鍵盤で音を触ってみることで、なんとなく感じをつかむことができ、この解説の意味が分かってくるかと思います。

まずは、ハ長調のコードから始めてみましょう。C、F、Gのコードを鍵盤で和音として弾き、構成音を覚え、響きを感じ、覚え、どの調でも対応していけるようになると良いかと思います。ここで、主要三和音、「トニック」、「ドミナント」、「サブドミナント」を抑えておくと、この次から学習していく内容にもスムーズに入っていけますし、コード進行の理解も早くなることかと思います。たくさんのコードに触れ、感覚的な部分も養いつつ、楽譜を一つ一つ理解していくことも大切になってきます。

言葉で覚えるのではなく、実際に弾くことで体験をし、自分自身で解釈し、身に付けていけると良いですね。