練習方法

ポップスとクラシックの弾き方の違い

ポップスとクラシックでは「ピアノを弾く」ということ自体は同じでも弾く曲のジャンルによって弾き方、表現の仕方が違います

音楽にはいろいろなジャンルがありますよね。ピアノではそれぞれのジャンルごとに違った弾き方、技術、知識が必要になります。

ピアノの基礎のための練習曲や教本はクラシックであることが多いので、ピアノを子供のころから習っていたという方ならほとんどの方が意識せずともクラシックを弾いたことがあるでしょう。

大人になってから始めたという方でも講師に習っている方や教本などで基礎から学んでいる方は一番初めのスタートはクラシックからという方が多いです。

クラシックを弾くときもポップスを弾くときも「鍵盤を押さえて音を鳴らす」というのはもちろん同じですが、アプローチの仕方に違いがあります

そのためピアノ経験者でもずっとクラシックばかりを弾いてきたという方はポップスを弾く時にその違いに苦戦してしまうのです。

ポップスとクラシックの弾き方の違いやそれぞれの弾き方のポイントなどをお伝えします。

大きな違いはリズム

これは聴いてすぐにわかるのではないでしょうか。ポップスとクラシックではリズムが全く違いますよね

でも楽譜を見ればポップスとクラシックはどちらも4拍子や3拍子ですし、音符ももちろん同じです。それなのにリズムが違うということは弾き方が違うということです。

クラシックは基本的に楽譜に忠実に、作曲者の意図を理解してその通りに表現するように弾きます。

詳しく音楽史を学んだ人ではなくても、クラシック好きの方ならなんとなくベートーヴェンっぽい曲、モーツァルトっぽい曲というイメージ像があるのではないでしょうか。その作曲家の意図、当時の技法などから推測して再現して弾くのがクラシックの弾き方です。

それに比べてポップスはもっと自由さがあり、アレンジして弾いて曲の世界観などを表現されているのです。

例えばポップスを弾く時にクラシックのように楽譜に忠実に弾くと、とても単調でのっぺらぼうな物足りない印象になってしまいます。

明るい曲調なら軽やかに、バラードは音の余韻を残して弾くなど曲自体をぐちゃぐちゃにしてしまわない程度に自分なりにアレンジして弾くことができます。この自由さがポップスの面白いところであり、クラシック経験者が苦戦してしまうポイントなのです。

ポップスはリズムも多彩で同じ4分音符や8分音符でもシンコペーションやタイなど一曲の中でも本当にたくさんの弾き方が使われていたりします。

ポップスを弾くにはコードを理解する必要がある

コードといわれるとギターやベースなどの楽器が思い浮かびますがピアノでもコードは使用します

とくに歌謡曲やポップスアレンジされている楽譜では左手で弾く伴奏の部分がなく、メロディーのみが書かれていてその上にCやAmといったコードが点々と書かれているものが多くあります。

このコードを理解していなければポップスを弾くことは難しいのです。

コードを理解してアドリブを入れて弾きこなせるとすごくかっこいい演奏ができるようになります。

基礎は絶対必要

練習曲を弾くよりも好きなアーティストの曲を弾くほうが楽しいですよね。ですがクラシックを弾くにしてもポップスを弾くにしても基礎は必ず必要になります。

ポップスしか弾かないからクラシックの練習曲はしなくてもいいということはありません。むしろポップスを弾くほうが基礎の知識が大切になってきます。

ピアノの教本の練習曲などはたいていがクラシックですし、クラシックこそがすべての基本だとも言われます。

まずは正しく楽譜が読めないと弾けませんし、記号やリズムがわからないのではどうにもなりませんよね。

弾きたい曲の練習に入る前に少しずつでもいいので練習曲などで基礎を身につけましょう

クラシックは理解力、ポップスは表現力

先ほどもお伝えした通り、クラシックは楽譜に忠実に作曲者の意図を理解することが大切です。音の長さや強弱なども正確さが求められます。ポップスでは曲の世界観を表現する力が必要になってきます。

もちろんピアノを弾くときは座っていますし両手は鍵盤の上なので動きは限られますが、クラシックを弾くときに比べてポップスを弾くときは体の動きがリズムに乗っているように見えるピアノ奏者もたくさんいます。

音だけが表現ではありませんので、もし発表会など人前で披露する際には衣装で曲のイメージを表現するのもいいでしょう。ポップスでは楽譜通りにきちんと弾くことにとらわれすぎないで、その曲の雰囲気を大切に弾くようにしましょう。

ただ曲を弾くというだけなら作曲家の意図やクラシックの知識やポップスのコードなどを理解していなくても弾くことはできるでしょう。

ですが、より上手に魅力的な演奏をするには基礎を身につけたうえでそれぞれの弾き方の違いを理解する必要があります。

実はクラシックのピアニストとジャズのピアニストでは脳の使い方が違うということが研究で明らかになっているそうです。

クラシックのピアニストは正確に弾く能力が発達していて、ジャズピアニストはイレギュラーな音を弾いた際の展開の再構成が速く行えるという結果になったのです。今回はポップスとクラシックの弾き方の違いを比べてポップスは自由度が高くアレンジされているといいましたが、これがジャズになるともっとアドリブだらけの演奏になります。

プロのピアニストであってもクラシックピアニストがほかのジャンルも上手く弾けるとは限らないということですよね。「ピアノを弾く」といっても曲のジャンルによって技法や弾き方はさまざまですので、その違いも楽しめるといいですね。

さいごに

もしこれからピアノ教室や講師を探そうという方は自分が弾きたい曲のジャンルも講師選び、教室選びの参考にしてみてください。

ピアノは鍵盤を押せば音が鳴る単純な楽器なのでもっとも簡単な楽器のひとつとも言われています。

その分曲の世界観の表現や技法は幅が広く、弾く人によって違いが出やすい面白さもあるのです。

それぞれの特徴を理解してさらにレベルアップしてくださいね。