練習方法

ピアノで右手と左手が一緒に動いてしまう時の対処法・練習法

「片手ずつなら弾けるのに両手になると弾けない」という現象。これは誰しも経験したことがあるでしょう。

特にピアノ初心者の場合、右手と左手が一緒に動いてしまう、もう片方の手につられてしまうということも多いと思います。

今回は、このようなピアノで右手と左手が一緒に動いてしまう時の対処法・練習法をご紹介します。

大人でも克服可能!両手でスラスラ弾けないのは子供も同じ

ピアノに限らず、スポーツでも「子供の頃からやっているから上手にできる」ということを聞きませんか?

確かに、子供の頃に始めた経験は体や脳が覚えていて、無意識に上達につながることはあります。

しかし、難なくこなせるように見える人でも、天才でない限り子供の頃になにかしら手こずることはあったはずです。

「大人から始めたピアノなんてたかが知れている」と諦めるのはもったいないです。子供でも両手でスラスラ弾けない時期はあるため、大人からピアノを始めた人でも練習によって上手に弾けるようになりますよ!

まずは右手を完璧に!右手をしっかりと弾けるようにする方法

まずは両手で練習せず、右手だけをつまずかずに弾けるようにしましょう

初心者向けのピアノ曲は、一般的な楽譜の場合、右手でメロディを弾き、左手で伴奏を弾くという形になっていますよね。

まず頭に入れておきたいのは右手のメロディです。右手のメロディを覚えていれば、両手で練習する際に弾きやすくなります。

また、大半の人が右利きで、左手がぎこちない場合が多いです。そのため、左手に集中して弾くために右手を完璧にしておくようにしましょう。

両手で弾いたサンプル曲がある場合は右手のメロディに集中して聴いてみて、それに近くなるように右手だけを弾いてみるのも良いですね。

右手のメロディを覚えたら、意識しなくても弾けるレベルまで練習しましょう。その際、メトロノームを使ってテンポに合わせて弾けると完璧です!

まずはメトロノームなし、次にメトロノームでゆっくりのテンポ、その次にメトロノームをインテンポ(楽譜に記された正確な速度)にして練習するという流れが良いでしょう。

右手のメロディを歌いながら左手の練習をしよう

右手が完璧に弾けるようになったら、左手だけの練習をしましょう。その際、左手を弾きながら右手のメロディを歌う、または思い浮かべながら弾くことを目標にしてください。

右手のメロディを考えながら弾くのは、両手で合わせたときにスムーズに弾けるようにするためです。

左手だけ完璧に弾けても両手で合わせたときにつまずいてしまうため、右手のメロディを意識するようにしましょう。

練習方法は、まずは左手を完璧に近いくらいに弾き込むことが大切。苦手箇所はテンポを落として繰り返し練習しましょう。

80%くらい弾けるようになったら、右手のメロディを歌いながら左手をインテンポで練習します。

歌いながらが難しい場合は思い浮かべるだけでOKですよ。このように練習することで両手で合わせたときの感覚がつかめます。

短いフレーズごとに練習して両手に慣れよう

右手が完璧に弾けて、左手も右手のメロディを感じながら弾けるようになったら、いよいよ両手で合わせて練習していきます。と言っても、1曲全部は弾きません

まずは短いフレーズごとに集中して練習しましょう。短く区切って練習し、まずは両手に慣れることを目標にしてください。

「短く区切ると曲の流れが把握できないのでは?」という疑問を持つ人もいるかもしれませんね。しかし、曲の流れを把握することは右手の練習でできているはず。

そのため、両手を合わせる練習でまず身につけたいのは、両手でスムーズに弾けること、両手に慣れることです。

1曲通して両手で練習しても、つまずいた箇所や苦手な箇所が把握しにくく、つまずきが多いと「全然弾けない!」とやる気をなくしてしまうこともあります。そのため、まずは短く区切って弾くのがおすすめです。

1小節でも2小節でも良いため、とにかく両手に慣れるようゆっくり練習してみましょう。

ぶつ切りでも各フレーズ部分だけできればとりあえずOKですよ。まずは両手で各フレーズの集中練習をしてくださいね。

両手で同じメロディを弾く練習もアリ

短いフレーズでも、どうしても両手で弾くと右手や左手につられて上手く弾けないという人も多いでしょう。

右手・左手でバラバラのメロディを弾くのが苦手な人は、両手で右手のメロディを弾く練習をするのも良いかもしれません。

「それでは全く曲の練習になっていないのでは?」と思いますよね。確かに譜面を無視した一見意味のない練習方法です。

しかし、右手や左手につられてしまうのは、コントロールができていないのが原因のため、頭を整理して指を動かすという意味で、まずはあえて右手のメロディを両手で弾くというコントロールをしてみると良いでしょう。

具体的には、メトロノームを使ってテンポを落とし、両手で右手のメロディを弾きます。

タイミングがずれないように弾けたらテンポを上げて弾けるように練習してみましょう。

曲自体の練習にはなりませんが、両手(特に動かしにくいとされる左手)のコントロールにつながりますよ。

楽譜に縦線を引いて目で合わせる方法

頭では理解できているつもりでも、両手で合わせるとバラバラになってしまう、右手と左手が一緒に動いてしまうということは誰しも経験するでしょう。

そんなときは紹介したような片手ずつの練習や両手でゆっくり練習することも大切なのですが、簡単に効率を上げる方法があります。

それは楽譜の右手と左手の音を同時に弾くところに縦線を弾くこと。

このようにすると、どの音が同時に弾かれる音なのかを理解し、目視で確認できるようになります。

すると、弾きながら理解するよりもわかりやすく効率的です。目で見てわかれば手を動かす速さも上がりますし、つまずきにくくなるでしょう。

鉛筆などを使って右手と左手で同時に弾く音符に縦線を引きますが、全ての箇所に引かなくてもOK。フレーズの初めの音をつなぐと見やすくなりますよ。

また、自分が弾きにくい、まちがえそうと思うところをつなぐのもつまずき防止につながります。

このように見える化して効率よく練習しましょう。

両手で弾きやすい曲の選び方・おすすめの楽曲も紹介

両手で弾くことに慣れていない人は、できるだけ簡単な譜面からチャレンジしましょう。

簡単な曲を選んで弾くと、両手で弾ける感覚が身につきます。また、最初から難しい曲に挑戦しても挫折する可能性が高いため、モチベーションを保つためにも簡単な曲、譜面でチャレンジするのがおすすめですよ。

具体的には、和音がなく両手ともに単音のもの、シャープ・フラットがないもの、音が細かくないもの(細かくても8分音符までのもの)を選びましょう。

また、左手はなるべく動かない譜面のほうが弾きやすいです。

バリエーションを増やしたいならバッハの「メヌエット ト長調」もおすすめ。和音や装飾音も出てきますが、リズムが取りやすいのがポイントです。

こんな練習方法はNG!両手で弾けなくなる理由

練習方法を誤ると、時間をかけてもなかなか両手で弾けるようにならないこともあります。

例えば初心者がやってしまいがちな「片手練習」や「1曲通して弾く」などは注意が必要です。

片手練習は基本ですが、右手の練習時に左手を、左手の練習時に右手を意識することが大切。まずはそれぞれを完璧に弾けることが大前提のため、そのための練習なら集中して弾いて構いません。

しかし、ある程度弾けるようになったらもう片方の手で弾く音を意識して弾くようにしましょう。こうすることで両手で合わせたときのイメージがつきやすくなりますよ

1曲通して弾くことも、両手で弾けなくなる原因になるかもしれません。

最終的には1曲通して弾くのが目標ですが、まずは1フレーズごとに練習するのがおすすめ。つまずく箇所も把握できますし、反復練習することで苦手を克服できるようになります。

繰り返し練習することで上達できる!

両手でスラスラと弾くには体に覚えさせるのが1番でしょう。

そのためには繰り返しの練習が不可欠。初心者のみならず、プロでもこのような練習方法を行っている人も多いです。

もちろん、疲労を溜めては音楽を楽しめないため、適度な時間を使うことが大切です。

今回紹介した方法を参考に、繰り返し練習をして両手でスムーズに弾けるようにがんばってみましょう!